6.雷神域の英雄
雷を制する者
世界を統べる王と成る
【アルカディア第一王子:Λεωντιυς】
(Leontius, the first prince of Arcadia.)
野を赤く染めながら 黄昏は 世界を誘い
刃を緋く染めながら 我々は 生命を誘う
夕闇へ 冥闇へ
生ける者となって必要なものは
死せる者にとって不要なものばかり
何が欲しいのだ 屍と成ってまで
握りしめた手に 何も掴めぬまま
夕闇へ 冥闇へ
「殿下!」
「何事だ?カストル」
「はっ!殿下の雷槍と我が軍の武勇に恐れをなしたのか、
神域を侵していたラコニア軍は、撤退し始めたようです」
「うむ、御苦労」
東方(アナトリア )では 異民族(バルバロイ)の浸攻 苛烈で
風の都(イーリオン)は今 難戦不落の城壁を 築いているという
同胞(ヘレーネス )同士が 争う傍らで 時代は確かに疾り始めている
信託を疑えば 立てる大地が揺らぐ 解釈の自由が今 諸王は悩むのだ
Leontius!!
「青き銅よりも強よかな 鉄を鎧う獣が
風の楯をも喰い破り 流れる星を背に 運命(かみ)に牙を剥く」
太陽ヘリオス(Helios) 闇エレボス(Erebos) 蝕まれし日
生まれ堕ちる者 破滅を紡ぐ
「レオンティウス...ご覧なさい。雷神の血を分けた、貴方の兄弟ですよ」
「おめでとうございます、殿下」
「殿下、立派な兄君にお成りなさいませ」
「兄上! 陛下が件の神託の件で御呼びです」
「嗚呼…ミラよ…なんという仕打ちを…」
「イサドラ様、ご案じなさいますな。ここは私めにお任せください」
雷を制する者
世界を統べる王と成る
【アルカディア第一王子:Λεωντιυς】
(Leontius, the first prince of Arcadia.)
野を赤く染めながら 黄昏は 世界を誘い
刃を緋く染めながら 我々は 生命を誘う
夕闇へ 冥闇へ
生ける者となって必要なものは
死せる者にとって不要なものばかり
何が欲しいのだ 屍と成ってまで
握りしめた手に 何も掴めぬまま
夕闇へ 冥闇へ
「殿下!」
「何事だ?カストル」
「はっ!殿下の雷槍と我が軍の武勇に恐れをなしたのか、
神域を侵していたラコニア軍は、撤退し始めたようです」
「うむ、御苦労」
東方(アナトリア )では 異民族(バルバロイ)の浸攻 苛烈で
風の都(イーリオン)は今 難戦不落の城壁を 築いているという
同胞(ヘレーネス )同士が 争う傍らで 時代は確かに疾り始めている
信託を疑えば 立てる大地が揺らぐ 解釈の自由が今 諸王は悩むのだ
Leontius!!
「青き銅よりも強よかな 鉄を鎧う獣が
風の楯をも喰い破り 流れる星を背に 運命(かみ)に牙を剥く」
太陽ヘリオス(Helios) 闇エレボス(Erebos) 蝕まれし日
生まれ堕ちる者 破滅を紡ぐ
「レオンティウス...ご覧なさい。雷神の血を分けた、貴方の兄弟ですよ」
「おめでとうございます、殿下」
「殿下、立派な兄君にお成りなさいませ」
「兄上! 陛下が件の神託の件で御呼びです」
「嗚呼…ミラよ…なんという仕打ちを…」
「イサドラ様、ご案じなさいますな。ここは私めにお任せください」
PR