森博嗣の「四季 春」読了。
巷ではあまり評判が宜しくないという話だったのですが、私としては充分楽しめた傑作でした。
森博嗣作品というと、推理小説の癖に肝心の推理部分をあさっての方向に放り投げることで(私の中では)定評があります。
たとえば、
Fシリーズ「笑わない数学者」の、「犯人は不定」
同じく「有限と微小のパン」での「殺害動機は些細でつまらないことなので、割愛」
など・・・結構やりたい放題やっている、というイメージが私の中にあるのです。
今回はその更にグレードアップといいますか
「そもそも、殺害事件を解決する気がまったくない」
という・・・
このシリーズの主役である真賀田四季(今回はだいたい5歳〜7歳)に取ってみれば、あまりにも単純で下らないトリックに過ぎないので「一瞬考えたあとは、まったく興味がない」と言った感じなのです。
(まぁ、私も少し考えればわかる程度ではありましたが
・・・そもそも「トリック」ですらないし)
むしろ、殺人犯を笑顔で脅して手駒にしてしまうと言う・・・
四季、恐ろしい子!
このように
この本の見所は、「厨設定」と言ってもまだ生ぬるいほどの、四季の異様に高性能な頭脳ですね。
3歳ほどで父の書斎にあった百科事典を読破し、ドイツ語と英語をマスターし、物理学の論文を読み・・・
5歳ほどで、自身が「時間とも空間とも乖離した存在」であることを認識する、と言う。
我々凡人には及ぶべくも無い境地でございます。
そして更に、森博嗣特有のメタリックな・・・というか
余計な装飾をギリギリまでこそぎ落とした文体も衰えることなく。
なかなか有意義な時間を過ごさせていただきました。
明日は「夏」を・・・読めるかな?
巷ではあまり評判が宜しくないという話だったのですが、私としては充分楽しめた傑作でした。
森博嗣作品というと、推理小説の癖に肝心の推理部分をあさっての方向に放り投げることで(私の中では)定評があります。
たとえば、
Fシリーズ「笑わない数学者」の、「犯人は不定」
同じく「有限と微小のパン」での「殺害動機は些細でつまらないことなので、割愛」
など・・・結構やりたい放題やっている、というイメージが私の中にあるのです。
今回はその更にグレードアップといいますか
「そもそも、殺害事件を解決する気がまったくない」
という・・・
このシリーズの主役である真賀田四季(今回はだいたい5歳〜7歳)に取ってみれば、あまりにも単純で下らないトリックに過ぎないので「一瞬考えたあとは、まったく興味がない」と言った感じなのです。
(まぁ、私も少し考えればわかる程度ではありましたが
・・・そもそも「トリック」ですらないし)
むしろ、殺人犯を笑顔で脅して手駒にしてしまうと言う・・・
四季、恐ろしい子!
このように
この本の見所は、「厨設定」と言ってもまだ生ぬるいほどの、四季の異様に高性能な頭脳ですね。
3歳ほどで父の書斎にあった百科事典を読破し、ドイツ語と英語をマスターし、物理学の論文を読み・・・
5歳ほどで、自身が「時間とも空間とも乖離した存在」であることを認識する、と言う。
我々凡人には及ぶべくも無い境地でございます。
そして更に、森博嗣特有のメタリックな・・・というか
余計な装飾をギリギリまでこそぎ落とした文体も衰えることなく。
なかなか有意義な時間を過ごさせていただきました。
明日は「夏」を・・・読めるかな?
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