饗宴

同窓会に行ってきました。
例のコート＋サングラスのいつもの服装で行ったら、何故かバカ受け。
別に受けるためにあんな服装してるわけじゃないし、そもそも普段着なので、ちょっと複雑な気分だったんですが・・・

まぁ、褒められたと解釈すれば悪い気はしませんですね。

しかし、良かった･･･実に美味い酒が飲めました。

あの頃のままの旧友、あの頃からは変わった旧友
今も尊敬する恩師
かつて好きだった女性

中学校を出てから5年間のブランクなど感じさせず、当たり前の様に酒を酌み交わし、バカな話に花を咲かせ・・・

私も、したたかに酔いました。

そして夢心地のまま時は過ぎ、徐々に一人一人と
まるであの頃、毎日学校で顔を突き合わせていた時代の様に･･･
また会おうとも言わず、
別れを惜しむこともなく、友たちは帰っていきました。

今となっては、本当に夢みたいな･･･幻のようだった一夜。

携帯に新しく増えた、幾つかの連絡先・・・それだけが手元に残った、確かな証拠。
でももしかしたら、こんな番号にかけても誰も出ないような気がする・・・そんな錯覚。

あんな楽しいことは、むしろ本当に幻だったら、一層美しいとすら思うのです。

彼ら･彼女らに今度いつ会えるかは知らない。
もしかしたら、もう一生会えないかもしれない。
･･･いや、恐らく本当に、あのうち幾人かとは、二度と言葉を交わすことはないのでしょう。

でも、いや、だからこそ・・・
良い夜でした。良い酒でした。
私はこの思い出を一生忘れない、忘れたくないと、そう思うのです。